SCT理論を学べばカイロプラクティック療法を100倍生かせる手技療法ができる
現在、カイロプラクティック系には多くの種類が存在しています。しかし、基本となるのは「骨盤・脊柱のサブラクセイション(亜脱臼=骨格の歪み)をアジャストメント(矯正)することで、イネイトインテリジェンス(いわゆる自然治癒力)を高めて症状を緩和させていく」と言う概念ではないでしょうか。つまり、第一義的には構造に対するアプローチであり、この分野に関しては絶大な効果を発揮してきました。
しかし、ここ数年患者の病態は構造から機能へと移行し、さらに高次元へとその形態を変えつつあります。このことは、構造を熟知している先生ほど実感されているはずです。ですから、カイロプラクティックによる構造系メインの施術に機能的アプローチが加われば、改善率は飛躍的に伸びます。そこで、創術では構造と機能の施術を両立させるために不可欠な要素が3つあると考えています。
1)病態が構造なのか、機能なのか、複合なのか、の鑑別
施術で最も重要な鑑別です。これを見誤るといくら手間をかけても症状の改善は期待出来ません。例えば、坐骨神経痛の患者さんに対してL-5の転位があったとします。しかし、病態がF-T由来の場合L-5のアジャストを中心とした構造的施術で改善させるのは難しく、熱処理をして筋の張力を回復させる必要があります。他症状もしかりです。
2)椎骨はいつアジャストするべきなのか
椎骨をアジャストする状況と手順を間違えると、症状の改善はおろか、かえって悪化させてしまう恐れがあります。創術ではこれに対する理論が明確にあり、最終的には椎骨に直接刺激を加えてアジャストすることはほとんどありません。これは、椎骨のアジャストを否定するものではなく、直接アジャストをしなくても元に戻せるという方法論です。
3)構造・機能を分けるのではなく、同時に鑑別・施術していく
カイロプラクティック系においても、様々な観点から機能的アプローチを試みているテクニックも増えてきています。創術では、構造・機能を同時に鑑別・施術していきます。つまり、1つのテクニックを施し、効果がない場合、別のテクニックを使う、と言うようなものではありません。例えば、1つの検査法に構造・機能の鑑別的要素が内包しており、尚且つ、それぞれのどこに原因があるかを特定できます。ですからはじめから核心部分に対する施術が可能で、高い改善率を伴ったトリプルSが実現できるのです。